引っ越しにまつわるエトセトラ その3
あと2日でMysoreともお別れという日。
最終日は片付けで忙しいから、今日は一人最後の晩餐。
というわけで、新しくできたモールに行き、フードコートでタンドリーチキン。
ここにビールがあれば最高なんだけど、よりによってこの3日間Mysoreのドライデーらしい。
ドライステートでもないのにそんな変なイベントすんな。
またお腹いっぱい食べて、タクシーで帰宅すると、部屋のドアに見知らぬロックがかかっていて、ゲートキーパーがいる。
???
「リフレッジ ボックス ウェイト five minutes」
また、冷蔵庫の話かいな。
もう奴は今頃は汽車の中だ。何のこっちゃ。
と、思ってると隣人登場。
山田孝之を1.5倍ぐらいにした人なんだけど、
「うちの冷蔵庫の箱(外箱)をお前の使用人が持ってきやがったから、奴に連絡しろ」とエライ剣幕で怒ってる。
っていうか、お前の冷蔵庫の箱ってなんだよ?
と思いつつ、使用人に電話。
ウチの使用人も大概な人間だから、また余計なこと言って、インド版山田孝之の怒りをさらにかってしまい、途中一度私に「ティーチャー ノープロブレム」と言うものの、その後変わった温厚のゲートキーパーのおっちゃんまで怒らせてしまい、そのやりとりに反対の隣のおじいちゃんまで出てきて、そりゃあもう大騒ぎ。
冷蔵庫をAhmedabadへ持っていくのは会社の指示だけど、箱をパクってこいとは言ってないわけで…使用人は盗ってないと言い張ってるけど、CCDに映ってたそうだ。
奴は手癖も悪いしさもありなん。
っていうか、私は早く部屋に入ってのんびりしたいのに、何故このわけわからん揉め事に巻き込まれなきゃいかんの。
なんかよくわからん話のまま、山田から「この件はまた明日にしてやる」と言われ、ロックを外してもらったが、どうも腑に落ちん。
すると反対隣の人格者的なおじいちゃんが、「あんたも、日本から一人で来て大変だろうけど、そんな悪い人はいないからAhmedabadでも頑張りなさい」と励ましてくれた。
おじいちゃんはいい人だけど、反対隣の山田はおかしいだろ。
翌日、上司に事の顛末を報告。
念のため「インド人って冷蔵庫の箱大事にとっておくんですか?」
と聞いたところ「私ならソッコー捨てますよ。しかも自分の家の中ではなく、駐車場に放置していたら誰でもゴミだと思います。それなのに先生の部屋をロックするなんて、ちょっとキ◯◯イじみてますね。法律的にもおかしいです」と。
やっぱり山田が変わり者なのか…
っていうかこの上司もさ、レイプ未遂のときは法律の話なんてしなかったくせに、なんで冷蔵庫の空き箱の話で法律持ち出すかよ。
こいつもやっぱり変。
で、上司から使用人に話を聞いてもやっぱり「やってない」の一点張り。
ゲートキーパーのおっちゃんが気を利かせて、箱は自分が弁償すると言ってくれたらしいけど、そこはわが社で責任を持つということで、収まったらしい。っていうか冷蔵庫の空き箱っていくらなんだろ。
たかが冷蔵庫の空き箱で、どうしてこんなことになるかね。
山田もそんなに大事なら駐車場(兼ゴミ捨て場)に置かずに金庫にでも入れておけばいいのに。
しかも冷蔵庫を梱包したのは月曜日。3日間気がつかなかったんだろーが、このボケ。
一瞬、山田の家に家族がいる間、外からロックしてやろうかと思ったけど、立つ鳥跡を濁さずなのでやめておきました。
よりによって私が部屋を発つとき、山田と顔を合わせた。
一言物申してやろうかと思ったけど、残念ながら嫌味を言えるほど語学力がなかった…
アーララー(マシュラータ語で 残念の意)
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